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全顎治療

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全顎治療とは


Before

After

お口の中のトラブルは虫歯や歯周病、噛み合わせなど色々な原因があって起こります。

『ずっと歯医者に通っているのに虫歯が再発する』
『歯を磨いているのに歯周病が治らない』
『治療したところが悪くなり抜歯を繰り返して自分の歯が少なくなってきた』

この様なトラブルは原因の除去ができていないのです。
全顎治療では多角的な視点から原因を突き止め、局所的な治療ではなく根本的な治療を行い、トータルに整えてお口の中を改善していきます。

『口の中全体を治療したから全顎治療をした』と勘違いされる方がいます。
部分的な治療の寄せ集めで全体を治療したものは全顎治療ではありません。最初から計画的に全体を治療することが大事なのです。

部分的な治療の寄せ集めで全体を治療したときの問題点は、

パッチワークのようにバラバラ(色や形、素材など)

噛み合わせを合わせることが難しい。
左右バラバラに治療すると噛み合わせのバランスがうまくとる事ができません。
結果、噛み合わせが治らないということになります。

最初からトータルの治療計画や診断を立てることができないため、治療や診断が行き当たりばったりになる。

無計画に治療を行うので必要以上に費用や時間がかかる

『なぜ治療が必要になったのか?』
それを解決しないと、また治療のやり直しが起きてしまいます。

歯が悪くなった原因は、意外と悪くなった歯とは関係のない場所に問題がある事が多いです。
そこをしっかりと診断、問題解決をしてから治療を行うのが全顎治療の決め手となります。

悪くなった所に、ただ単に良い材料を使って治しても良くなりません。
原因に対する治療を行われてなければ、良い材料を使ってもやはりまた悪くなりやり直しの治療になるのです。

お口のトータル治療

歯の治療は家を建てるのと同じです。
「家を建てる時」もしくは「リフォームする時」に目についた所から無計画に始めていく人はいません。
まずは設計士が土地の測量や地盤の確認を行い、その後何度も何度も話し合いを繰り返し、設計図を書いていきます。

構造は木造にするのか、鉄骨にするのか、鉄筋コンクリートにするのか。
当然それによって値段も工期も変わってきます。

次に、部屋割りやデザインなど様々な事を設計士と相談し、何度も図面に起したり、見積もりを作成しながら決めていきます。
歯科治療もこれと同じで、まずは精密検査をして骨の状態や歯の状態、歯ぐきの状態、顎関節の状態などを精査しどのように治すのかを患者さんと何回も相談を繰り返して治療の設計図を作っていきます。

家づくり

相談

敷地の調査

ご提案

地盤調査

詳細打ち合わせ
全顎治療

初診・問診

基本検査

初診時(2回目来院時)の説明

精密検査

診断結果と治療方針の相談
細かい要望や仕様など話し合い
プランの再編成や見積もりの再作成を繰り返す

見積もり作成

契約

解体工事

着工・基礎工事

上棟

内装

見積もり作成

契約

保存不可能な歯の抜歯や
状態の悪い差し歯の撤去

虫歯治療・歯周病治療

外科的治療・仮歯作成

差し歯や義歯の作成
実際の経過を見ながら、細かい要望や仕様など
確認して調整も行っていく

完成

定期的なメインテナンス

完成と治療終了

定期検診
治療の設計図は一度作ったら終わりではなく、修正することがほとんどです。
例えば、『この歯は抜かないで欲しい』や『費用をもう少し安くなるようなプランを考えて欲しい』他にも『今回の治療はここまでして、何年か後にこういう風になるように治療計画を立てて欲しい』など様々なご要望があります。
それらを何度も相談し練り直して、治療計画が出来上がります。

治療計画が出来上がったら、今度は計画を反映したお口の模型を作成します。
家を建てる時も、設計図が出来たらいきなり家を建てるわけではなく、まずは模型を作ってみますよね。
どのようなイメージになるか、紙に書いた設計図が実際に成り立つかどうか?などを調べます。

模型作りの作業は非常に重要です。
頭の中で考えて、もしくはレントゲンなど画像診断で計算した設計が、実際に三次元の模型で成り立つのかどうかを確認します。
1本の歯を入れる、というような局所的な治療ではあまり問題ありませんが、たくさんの歯を治す治療の場合は
治療計画を模型上で実際に機能するのかなどを確認する作業が非常に重要なのです。


実際に模型にしてみると、治療計画の変更が必要になる場合もよくあります。
もし、模型を作っていなければ実際に口の中で治療中に不具合が起きるということになります。
これは非常に困ります。

そこで事前に模型で問題がない事を確認してから、治療に進んでいきます。
この模型診断は非常に重要で、例えて言うなら大海原を航海する際の地図のようなものです。
このように、実際に治療を行う前にしっかりとした治療計画を立てる事がとても重要です。

日本の歯科医師は診断が苦手?!

そして治療計画を共に重要なのが
診断です。
治療が成功するかどうかはこの診断が全てです。
歯科では診断されずに治療が行われることがとても多いです。

例えば、『詰め物が外れた』という患者さんが歯科医院に行きます。
歯医者は
『詰め物が外れていますね。詰め物を作り直しましょう。
保険の銀にしますか?セラミックにしますか?』と聞きます。
患者さんは
『保険でお願いします』
『わかりました。では削って型を取りますね』と言って早速歯を削ります。
そして1週間後に出来上がった詰め物を装着して終わり・・・

こういう流れはよくあると思います。
ここで〈 診断 〉はあったでしょうか。
『保険の銀にするか、セラミックの白い歯にするか?』これもある意味診断ですが、これでは少し寂しいですね。

本当は診断として考えないといけない事はなぜ詰め物が取れたのか?という事です。
ここを考えないと新しく詰めた詰め物はまた同じ理由で外れてしまいます。

しかし、歯医者さんはそこをあまり考えません。
それはなぜかというと『 診断料 』という項目が健康保険での診療報酬点数がないからです。
残念ながら歯科大学では健康保険の治療を行う事をベースに教育が組まれています。
よって、歯医者さんは穴があったら詰める・かぶせる。

そこに〈 何を詰めるのか?どうやってかぶせるのか? 〉という技術的なプロセスについてはしっかり教育されています。
しかし、〈 なぜ詰め物が外れたのか?なぜ虫歯が出来たのか? 〉といった原因論についてはあまり教育されていないのが事実です。

そのような教育を受けた為、原因を考えずにどうすれば穴を詰めれられるのか?ということに意識が集中してしまい穴を埋めることが治療のゴールに設定されてしまいます。

残念なことに『何の材料を使って埋めるか?』が診断になってしまっています。

手先が器用な日本人ですから、とにかくありとあらゆる工夫をして穴を詰めるわけです。
しかし、原因が除去されていない為、どんなに綺麗に詰めてもまた壊れていきます。

そうすると次は神経を抜いて、その次は歯を抜いてブリッジになり、最終的にはたくさんの歯を失っていきます。
そして入れ歯にするかインプラントにするか?という流れになってしまいます。

ここでまた問題が生じます。
インプラントを選択したとしましょう。しかし詰め物の治療の時と状況は全く同じです。

〈 なぜ、その歯を抜かないといけなくなったのか? 〉という原因は考えられていません。
〈 どうやってインプラントを入れるか?どのメーカーのインプラントを選択するか?骨の移植手術が必要か? 〉
といった事に意識が集中し、インプラント治療は出来るのですが、やはり原因は解決できていません。
ですから詰め物の治療の時と同じようにインプラントも月日が経つとトラブルが出てダメになってしまいます。

ブリッジを選択しても結果は同じです。
原因が取れていないために、また同じ原因で今度はブリッジを架けている歯がダメになってきます。

負の連鎖ですね。

この負の連鎖に陥らないためには、最初の治療の時にしっかりとした〈 診断 〉をすべきです。
ここでいう診断とは〈 なぜ詰め物が取れたのか? 〉〈 なぜ歯を抜く事になったのか?〉
〈 なぜ歯周病になったのか? 〉といった困っている事に対する原因へのアプローチになります。
この診断は非常に重要です。

歯医者に行ったら削らないと損?!

なぜ歯に問題が出たのかという診断がとても重要です。
しかし、残念ながら健康保険の歯科治療では診断料という項目は入っていないか、もしくは非常に軽視されています

例えば、内科などお医者さんに行って、検査の説明や治療方法、手術の説明などお医者さんの話を聞いて診察が終わったとしましょう。
受付で『今日の費用は2000円です』と言われたらどうでしょうか?
『高い!』と思うでしょうか? きっと多くの方は何も思わず支払いを済まして帰るでしょう。

では歯医者で検査の説明、治療内容の説明、手術の説明を歯医者さんと話をして、受付で『今日の費用は2000円です』と言われるとどうでしょうか?
『高い!今日は何も治療していないのに。』と思う患者さんは多いと思います。

同じ医師でしていることは同じですが、歯医者はなぜか歯を削らないと許してくれないような風潮があります。
診断料というものが非常に軽視されているわけです。
そうすると、歯科医師は診断をせず、説明もなくいきなり治療に入るわけです。
すると治療をすればするほどうまく行かない・歯医者が治した所だけどんどん歯が無くなるという負のスパイラルにはまってしまうわけなのです。

局所的に悪くなったところをその場限りの対処療法で治すのではなく、お口全体を考慮して長期的な視野に立った健康維持を行うのが全顎治療です。

高い専門性を要する全顎治療

全顎治療はどこの歯科医院でもできる治療ではありません。
噛み合わせなど顎関節の知識や、外科的治療のスキル、根管治療の精度の高さ、カブセ物を作成する洗練された技術を持つ歯科技工士との連携など多くの経験と知識が必要です。

特に全顎治療で非常に大切なことは、口内全体の噛み合わせのバランスを整えることです。
適切な噛み合わせになることで、歯に余計な力がかからなくなり良い状態を維持することができるのです。
たった1本の歯の詰め物を変えただけで、全身的なトラブルを招くことさえあります。
噛み合わせは患者様固有のものであり、単純なものではないので緻密な計算のもとフルオーダーメイドの治療になります。

実際に全顎治療をすると結果的に何が違うのか、治療したらどんなメリットがあるのかを説明します。

5つのメリット

無駄な治療がなくなり、
治療費が抑えられる

しっかり診断を行い、治療計画を立てます。
治療計画を立てる事によって、治療の精度は上がり、無駄な治療もなくなり、治療の期間も確実に短くなります。
そして費用はあちこちバラバラにするよりも安くなります。


納得のいく治療ができる

治療計画の立案には患者様も参加していただきます。
歯科医から一方的に治療を進められることはありません。
どのようにしたいのか相談しながら決めていくので、治療に自由度が生まれて、より納得のいく治療計画をつくることが可能です。
相談の機会も1度だけではありません。費用的な問題や治療の方法など何度も相談を重ねて、内容を組み替えていき、
最終的に『この内容で治療したい』というところまで納得いただいてから治療が開始されます。
場合によっては『治療をしない』という選択肢もあります。


やり直しのない治療

最初に精密検査を行い、しっかりと診断を行います。
見落としなどがなく、精度の高くバランスの良い治療を行うことができます。
将来的に長持ちする歯、長持ちしない歯を予想しながら計画を立てて治療するので、長期的に良い状態が維持安定できます。
結果的にやり直しを繰り返すより、費用も抑えることが可能です。


仕上がりが綺麗

バラバラに治療をすると、パッチワークの様になってしまい見た目も機能的にもよくありません。
計画を立てて治療を行うので、統一感のある綺麗な仕上がりになります。


得意とする治療分野

特に院長はこの全顎治療を得意にしています。
症例数も多く、診断力や治療の質において歯科業界で定評があります。
信頼と実績で安心の治療を受けていただくことができます。

Before

After


Before

After


Before

After


Before

After

全顎治療の始まり

初めから『全顎治療をして欲しい』と来られる患者様はあまり多くありません。
例えば、『歯の詰め物が取れた』という理由で来院された方が、診査したところ噛み合わせに大きな原因があって、
他にも治療したところが悪くなっていたり、歯周病にも罹っている場合があります。
カウンセリングを行い、よくお話を聞くとお口のトラブルに長い間悩まれていて、しっかり治したいと全顎治療を選択されるという様な方がほとんどです。

また、治療後はお手入れについて心配される方がいます。
『何か特別な歯ブラシや道具が必要で歯磨きが大変になるんじゃないか』
『頻繁にメインテナンスに歯科医院に通わないと行けなくなるのか』
といったお声をよくいただきます。

特別な歯ブラシも、頻繁に歯科医院に通う必要もありません。

お手入れは普通の歯と変わりません。
1日朝晩2回の歯ブラシとデンタルフロスの使用と、3ヶ月に1回の定期検診だけです。
治療後は汚れもつきにくく、お手入れしやすい状態になっているので治療前より磨きやすくなったと患者様に喜んでいただいています。

症例

CASE

30代 女性

差し歯が取れたと来院されました。
親に勧められた歯科医院に高校生の頃から通っていたが、治療を繰り返し奥歯が無くなって入れ歯になってしまった。
お肉など噛めず、まだ若いし噛めるようになりたいとのことでした。

精密検査を行い、診断しカウンセリングを行いました。
長期間奥歯がなかったことや骨格的に問題があり、噛み合わせや顎の位置がずれてしまっていました。
このままでは近い将来全ての歯を失うリスクがあります。
しっかり噛めるようになり、今後歯の治療をせず検診だけで過ごせるような治療の提案をしました。

《 初診時のお口の写真 》

PLAN

TREATMENT

歯の根っこが腐ってしまっていて保存することが不可能な歯については抜歯を行いました。
長期にわたり歯が無かったところは、顎の骨が溶けてしまっていたので骨の再生をしました。
そしてインプラント治療とカブセ物を入れて、噛み合わせの調整を細かく行っていきました。

治療期間は初診で来られてから2年かかりましたが、当初の希望通り奥歯でしっかり噛めるようになりました

《 初診時のレントゲン写真 》

奥歯が無くなっていたり、歯の根に病巣が
できていました。
また、赤の点線のように噛み合わせのラインが湾曲しており、奥歯に負担が大きくかかっていました

《 治療後のレントゲン写真 》

緑の丸で囲んでいるところはインプラント治療を行い、無くなった歯を補いました。
オレンジの囲みはカブセ物治療(差し歯)をしました。

噛み合わせのラインも並行に揃い、均等に適切な力で噛めるようになりました

Before

After


CASE

60代 男性

入れ歯が合わないと来院されました。
今まで何十年も同じ歯医者に通い、入れ歯もたくさん作ったがどれも合わない。

インプラント治療をしたいが顎の骨が足りないので不可能と言われたので転院されてきました。
人前で話すことが多く、入れ歯が口から飛び出してしまわないようにしたい。忙しいので出来るだけ短期間で治療したいとのご希望でした。

《 初診時のお口の写真 》

PLAN

TREATMENT

精密検査を行い、いくつかの治療プランを提示しカウンセリングを行いました。
問題点は、顎の筋肉が発達しており噛む力がとても強いこと、不適合(歯にきちんと合っていない)カブセ物が多数あること、顎の骨がかなり溶けて無くなってしまっていることでした。

歯がないところにはインプラント治療を行い、骨が溶けてしまっているところは骨の再生手術、カブセ物と入れ歯の作り直しを行い、適切な噛み合わせになるように調整しました。

外科的な処置は術後腫れたりするので、人前に出ることが多いので手術の回数は少なくしたいとのご希望で、短期間にまとめて行いました。

《 初診時のレントゲン写真 》

歯の根に病巣が出来ていたり、歯がないところは骨が溶けていました

《 治療後のレントゲン写真 》

緑の丸で囲んでいるところはインプラント治療を行い、無くなった歯を補いました。
下顎のインプラント治療は入れ歯を安定させるために行いました。
オレンジの囲みはカブセ物治療(差し歯)をしました。

Before

After


CASE

40代 女性

口臭が気になると来院されました。
他院で診察してもらったけれど、費用や治療の詳細の説明がなく不安に感じて治療を中断されていました。
取り外しのできる義歯を使用していましたが、取り外しの必要のない歯に変えて欲しいとのことでした。
また、人前で話す仕事なので発音に変化がないように治療していきたいと希望されました。

《 初診時のお口の写真 》

精密検査を行い、診断用の模型を用いて治療の設計をしました。

〈 診断用の模型 〉

治療計画の最終形を想定して作成します。
歯の形や大きさ、噛み合わせなど細部にわたってシミュレーションします

ここで大事なのは、現在の状態に至るまでの原因をまずしっかりと診断することです。
そのことを踏まえた上で検査結果を基に治療のゴールを設定します。

PLAN

TREATMENT

そしてゴールまでの治療のプラン設計を行いました。
プランはいくつか考えます。抜かなければいけない歯や、持つかどうかわからない歯もありました。
抜いた場合・抜かなかった場合それぞれのプランを立てる必要があります。
また、患者様のご希望もありますのでプランについては綿密に確認し相談して決定していきます。

プランが決定すると治療を進めていきます。
状態が良くない歯は抜歯を行い、インプラントにしました。
『前歯が長く見えるのが嫌なのでどうにかしたい』というご希望もあり、前歯に歯ぐきの移植を行いました

〈 歯ぐきの移植 〉
白の点線で囲んだ箇所が、他の場所から取ってきた歯ぐきを移植している手術中の写真です

長く見えていた前歯が歯ぐきを移植したことにより、他の歯と調和の取れた大きさになりました。



状態が良くない歯については抜歯を行い、インプラントにしました。
また、お口の中が以前に比べて大きく変化するため発音に支障が出ないように、仮歯を作成して細かく調整を行っていきました。

〈 仮歯を入れた状態 〉

仮歯(プロビジョナルレストレーション)では、噛み合わせや発音だけではなく細部に渡って調整を行っていきます。

顎関節を適切な位置に誘導したり、歯磨きしやすい構造に調整したり、口元にシワが入らないよう唇や頬の張り具合を歯の形で調整したりしていきます。
調整の際も医学的な見地からの提案と、患者様が実際に使用した感覚や意見を伺い、相談しながら行っています

《 初診時のレントゲン写真 》

永久歯が無く、乳歯に入れ歯の土台となるカブセ物治療をしていました。

《 治療後のレントゲン写真 》

乳歯は残すことが難しかったので、抜歯しました。
そして、緑の丸で囲んでいるところにインプラント治療を行いました。
カブセ物は全て新しく作成しました。

Before

After


CASE

50代 男性

半年前に他院で差し歯を入れてから、歯ぐきから血が出たり膿んだりして口臭があると来院されました。
1か月に1回治療をした医院でメインテナンスに通っていたが、良くならないので診察を希望されました。

《 初診時のお口の写真 》

PLAN

TREATMENT

保存することが難しい歯については抜歯を行い、必要最小限のインプラント治療をして無くなった部分を補いました。
歯周病が進行して骨が溶けて無くなったり歯ぐきが下がってしまったところは骨を再生させる治療や歯ぐきを移植する治療を行いました。
また噛み合わせをしっかり合わせるために、歯の位置を動かして正しいポジションに持ってくる必要があったので矯正治療も行いました。

#骨の再生治療

歯周病で骨が溶けて無くなったところの骨を再生させて、デコボコしていた歯ぐきがなだらかになり、見た目もよく歯磨きしやすくなりました


Before

After

前歯が歯周病で骨が溶けて無くなっていました。骨を移植してインプラント治療を行いました。


Before

After

《 初診時のレントゲン写真 》

歯周病が進行して、骨が溶けて無くなってしまっているところが何箇所かあります

《 治療後のレントゲン写真 》

緑の丸で囲んでいるところはインプラント治療を行い、無くなった歯を補いました。
オレンジの囲みはカブセ物治療(差し歯)をしました。



最初は噛み合わせのラインに乱れがありました。
この状態だと噛んだ時の力のかかり方が不均一で、うまく噛めなかったり、特定の歯にだけ強い力が加わりすぎて組織を痛めてしまったりすることがあります。

治療後は、噛み合わせのラインが平行になり、適正な力でしっかり噛めるようになります。

Before

After


CASE

60代 女性

左下の歯がぐらぐらしていて噛みにくいので診て欲しいと来院されました。
何十年も通っていた歯科医院があり、そこでは先生にお任せで治療を進めていたそうです。
しかし歯がぐらぐらしていることを相談したのですが、特に何も治療をしてくれなかったので不安を感じ転院されてきました。

初診の簡易検査の時点で、かなり状態が深刻だと判断しました。
3年前に治療をした左下のインプラントのところは骨の中に菌が入り、組織が腐っているような状態でした。
他にも歯周病が重度まで進行し骨が溶けてなくなってしまっている箇所が複数ありました。
局所的な治療では到底回復するような状態ではなかったので、全顎治療の必要性を説明し精密検査を行いました。

PLAN

TREATMENT

精査した結果、インプラント治療をしたところはかなり組織の損傷があり、保存は不可能でした。
また残っていたご自身の歯も骨の中まで炎症が及び、すべて抜歯が必要でした。
但し、抜いただけでは回復しない状態でしたので骨の移植や歯ぐきの移植が数カ所必要です。
治療費や期間についても、プランを考え治療計画を説明しました。

『前医で費用もかかったので、できるだけ費用を抑えられるようにしたい』とのご希望でしたので、費用を抑えたプランで治療を進めることになりました。

#骨の再生治療


主訴であった左下の差し歯は〝継ぎはぎ〟状態で歯磨きするのも難しく、グラグラしていました。
レントゲンでは重度の歯周病で骨が溶けてしまい、インプラントと歯は本来骨の中にあるべきなのですが、宙に浮いているような状態でした。

差し歯とインプラントは抜去し、骨が溶けているところは骨の移植を行いました。
抜去した差し歯とインプラントは菌に感染していてドロドロした汚れが付着していました。

〈 抜去した差し歯とインプラント 〉

〈 抜歯、骨の移植後の状態 〉

これを見て『 インプラントは怖い!トラブルが出るのでは? 』と心配する方がいるかもわかりませんが、
術前にしっかり診査・診断を行い、正しい治療方法で行えばトラブルは出ません。

詳しくはこちらもご覧下さい
【緻密なインプラント】

《 初診時のレントゲン写真 》

歯周病が進行して、骨が溶けて無くなってしまっているところがたくさんありました。
骨のラインがデコボコになってしまっています。

《 治療後のレントゲン写真 》

オレンジ色のところは骨を移植した箇所です。
骨のラインが整い、回復しました。

悪くなった歯やインプラントは除去し、骨の移植など土台となる治療が終わると、新しい歯を作っていきます。
仮歯で噛み合わせや見た目を理想的になるように調整します。
歯の形で口元の印象は大きく変わりますので、患者様とも相談しながら細かく調整が必要です。

治療中は、歯の無い期間がないように計画を立てて仮歯を入れながら治療を進めました。
ずっと歯のある状態でしたので、食事や見た目にも影響がなく患者様も安心されていました。

Before

After


全体的に大掛かりな治療をしましたが、外科的な処置は回数を少なく静脈鎮静麻酔を行うなどしてできるだけ楽に終われるよう治療を進行しました。
現在は4ヶ月に一度の定期検診で来院され、しっかり噛めるようになったと喜んでおられます。

全顎治療は『診断』がすべて!!

全顎治療を行う患者様は、すでに複数の歯科医院にて治療が行われている場合がほとんどです。
しかし、その治療がうまくいかず、「歯医者が治療した歯ばかりが、どんどん無くなる!」という事態になっています。

『なぜその歯がなくなったのか?何故虫歯になったのか?』

をしっかりと診断し、また同じ事が起きないようにする為に、何が必要なのか?を十分に精査し頭の中の隅から隅まで使ってどうやってその原因を治療するのか?を考える必要があります。

また全顎治療で「診断」に次いで重要となるのが、『治療計画』です。
この計画をどこまでしっかり立てるかが、大きなポイントとなります。

計画をしっかり立てていても、実際には生活をしていると様々な事が起きてきます。
治療計画をしっかり立てておいても計画通りにはなかなか進みません。
治療計画を立てていなければ、もうどこに向かって治療が進んでいくのかもわからなくなってきます。

全顎治療は《 診断 》と《 治療計画 》で治療の成功が大きく変わってくる治療です。

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