インプラント治療

 

 
最初にこのページを作った経緯を書かせて頂きます。
近年、インプラント治療でのトラブルが非常に多く、当院にも他院にてインプラント治療を行って、トラブルとなっている患者様がたくさんいらっしゃります。
私はいま、たくさんのインプラントのトラブルケースを修理、治療しています。
医療におけるトラブルは、治療を受けた患者様だけではなく、治療を行った医院にとっても非常に大きなダメージを受けます。
このページには当院にてインプラント治療を受ける患者様だけではなく、他院でもこれからインプラント治療を行おうとしている患者様に是非読んで頂き、正しく、安全にインプラント治療を受けて頂けたらと思い特別に詳しく書きました。
専門的な事もはいっており、読みにくいページではありますが、非常に重要な事もたくさん書いております。
ぜひ、最後まで読んで頂き、治療の参考にして頂けたらと思います。

インプラント治療について

インプラント治療とは、歯を抜いた所に、人工の歯根を埋め込む事で、新しく歯を作り出す治療です。
義歯やブリッジよりも安定性が高く、健康な自分と歯とほぼ変わらないぐらいよく噛めます。

ただし、インプラント治療は近年、世界中で様々なトラブルが起こっているのも事実です。

では、どうしてインプラント治療に様々なトラブルが起こるのでしょうか?

それには大きな理由があります。

理由1 歯科医院(インプラントメーカー)側の裏事情

本来、インプラント治療は非常に精密な治療方法と、口腔外科の専門知識、特殊な機材が必要です。
その為、インプラント治療を行うドクターは、口腔外科の専門知識(大学病院の口腔外科にて4年以上勤務をし、病棟、手術室、麻酔科での勤務を要する)を持たなければいけません。
また、使用する器具はインプラント治療にしか使用する事が出来ず、また非常に高価です。
その為、インプラント治療はその他の治療に比べてとても高額なのです。

しかし、何年も専門的トレーニングを積み、他に使用する事ができない高額な機材を揃える事ができるごく一部のドクターや医療機関でしか出来ない治療ではインプラントメーカーは潰れてしまいます。
よって、より簡単に、特別な訓練も必要ないインプラントを開発しました。そして、2,3回の勉強会でインプラント治療ができるようなシステムを作るようになったのです。

そのおかげでインプラント治療が世界中で広がり、たくさんの咬めなかった患者様が咬めるようになりました。
すると、より簡単に、特別な訓練をしなくても治せるインプラントの患者様はいなくなってしまったのです。
残されたのは非常に難しく、より高度な治療(骨の移植等)が必要になる患者様が多くなりました。

より簡単に、特別な訓練を受けていないドクターが、非常に高度な治療(骨の移植等)が必要な患者様にインプラント治療をする事になりました。
その結果、様々な事故や失敗が起こるようになったのです。

理由2 患者様側の要望

 

 

インプラント治療は骨の中に人工の歯根(インプラント)を埋め込みます。
そしてそれが骨とくっつき、しっかりしたインプラントに歯を乗せるという方法で治療が行われます。
インプラントと骨がしっかり結合するのが大前提なのです。
骨折の治療を考えてみてください。骨がくっつくのには2,3ヶ月かかります。当然、インプラントと歯がくっつくのには2,3ヶ月以上かかるのです。
また、歯を抜いてから傷が治るにはやはり2,3ヶ月かかるのです。
ということは、歯を抜いてから、インプラントをいれて、歯が咬めるようになるには、少なくとも6ヶ月以上はかかります。
仮歯で咬める事を確認する事(試乗のようなもの)や歯茎の調整などをいれると10ヶ月以内では不可能なのです。
しかし、患者様からは「そんなに時間がかかるの?」「もっと早くできないの??」とよく言われます。
そこで、治療期間を短縮するために、「歯を抜いた傷を待たずにインプラントを入れる」抜歯即時埋入や、「骨とインプラントが結合する前に歯を入れる」即時加重という方法、また「傷が治りきっていない状態で治療を進める」早期埋入という方法がとられるようになりました。
確かに時間を短縮する事はできます。インプラントの改良によって骨とはくっつき、一時的には咬めるようになりましたが、インプラント歯周病になったり、違和感が残ったり、歯茎が腫れたり、インプラントが抜けたり、、と様々なトラブルが起こるようになりました。
インプラント治療を成功させる為にはある程度の時間が必要なのです。

理由3 簡単にインプラント治療を行いたい!!

 

 

インプラントは人工物です。決して本来の歯よりは色んな意味で弱いものです。
インプラントは歯が無くなった人が行う治療です。ということは、、元からあった、非常に強い自分の歯が何らかの原因で無くなっているのです。
その状態のまま、元々ある歯より弱いインプラントを埋入して、長期に生存できるでしょうか??
絶対に不可能です。

インプラントを入れる前には、その歯が無くなった原因を解決し、インプラントが安定して生存できる環境を整える必要があります。
ただ、抜いて、埋める、、インプラント治療を行うと、必ずインプラント歯周炎を併発し、数年で抜去しなければいけない状態になります。
これについては、後述で詳しく解説いたします。

失敗しないインプラント治療のポイント

① 科学的根拠に則って治療を行う

インプラント治療を長期にわたって安定さす(長持ちさせる)為には、歯科医師個人の技術や考え方では不十分です。
なぜなら、歯が無くなった原因、咬み方、骨の状態、歯茎の状態は患者様それぞれにより違います。
科学的に根拠のある治療と言うのは、様々な歯科医師が様々な患者様に行った治療の中で、「誰がどの患者様に行ってもうまく結果がでた。」治療と言う事になります。

「誰が、どの患者様に行っても同じ結果がでる」よって、科学的なのです。

② 環境を改善して、治療を行う

インプラント治療を行う患者様は、何らかの理由で歯が無くなっております。
「何らかの理由。。」があったので、歯が無くなっているのです。
その状態で、「歯磨きが不十分だった、、、」、「定期的に歯医者さんに来なかった、、」という理由だけで簡単にインプラントをいれると、かならず抜けた歯と同じ運命をたどります。
歯が無くなった本当の原因を診断し、解決する事が非常に重要です。

歯が無くなる原因の例
・かみ合わせの不具合→下顎を前や横にずらした時に奥歯が当たらないか、、など
・歯周病→歯周病は口の中全体的な問題です。1本だけ治療すると言う事は無く、全体的な治療が必要
・骨と歯茎の厚みの問題→骨と歯茎が薄い患者様は様々なトラブルがでやすいです。この状態でインプラント治療を行うと、様々なトラブルがでます。
・咬む場所が偏っている→様々な理由で、左ばっかり、右ばっかり、、で咬んでしまう等

③インプラントに適した環境作り  ←非常に重要

インプラントは人工の歯の根を骨の中にいれる治療です。その材質はチタンという金属です。
このチタンは古くから、骨折の治療や人工関節にも使用されており、良い結果を残しています。
ただ、自分の歯とは違うので、チタンを使用した歯に適した環境があります。

チタンの歯に適した環境
・インプラントの周囲には2ミリの骨の厚みが絶対に必要!!
インプラントが長期に生存する為には、健康な骨が周囲に2ミリ必要であると、論文で言われており、これはとても重要です。
インプラントの直径の平均は4ミリ、インプラントの前後に2ミリづつ骨があるとすると、インプラント治療を行う骨には8ミリの厚みがなければ絶対に問題が起きます。
 

 

インプラントの種類

インプラント治療にこられた患者様によく質問を受けます。
「インプラントは何処のメーカーを使用していますか??」

では何処のメーカーのどのシステムが良いのでしょうか?

インプラントメーカーは常に新しいシステムや新しい材料を競って開発しています。同じメーカーの中にも様々な特徴が存在します。
新しいインプラントが一番いいのか??そうでもありません。新しいインプラントは実際に何十年も使用した実績がありません。十年後に何が起こるのか知っている人は存在しないのです。
だからと言って、古いインプラントがいいのか??あまり古すぎてもよくありません。

我々は最新のインプラントの中で、最低十年以上の実績のあるインプラントを世界的に認められている論文の中から選別し使用しています。
 

Implant surface characteristics influence the outcome of treatment of peri-implantitis: an
experimental study in dogs.
Albouy et al, Journal of Clinical Peridontology 38;2011

 

インプラント治療

 

インプラント(前歯)

術前 術後

インプラント(奥歯)

セット直後 5年後

 
 

インプラント治療は正しく行うと長く持つ!

インプラント治療について、様々な噂がでています。

当院でインプラント治療をこれからされる患者様からも、よくお話を聞きます。

・他院で友達がインプラント治療をしたが、咬めなくて困っている
・インプラント治療をしたが、違和感がある
・ものすごく腫れた
・手術が終わった後、痛くて苦しんだ
・インプラント治療を行ったが、すぐに抜けた
・よく行くクリーニング屋のおばちゃんにインプラントはやめといた方がいいと言われた

インプラント治療は、約40年の歴史があり、医学としても確立されている治療です。ただ、日本では「歯が抜けたから、インプラント」という様に安易にインプラント治療を行ってきたのも事実です。

歯が抜けるのは、何かしらの原因があります。

そしてその原因を解決せずに、「抜けた歯」をインプラントに置き換えれば、必ず「抜けた歯」と同じ運命をたどります。

インプラントは外科手術が必要になります。その為、手術後に一過性に「腫れる」事はありますが、適切に行えば「痛み」はあまりありません。実際は痛み止めを数回飲む程度です。

また、適切な方法で行えば、違和感が続く事や、咬めない事、すぐにダメになるような治療ではありません。

どのような歯の治療も同じですが、「治療そのものが悪い」のではなく、「治療のやり方が悪い」ことも多いのです。
 
 
 

メインテナンスについて

「インプラントには特殊なメインテナンスが必要ですか?」
「友達は2週間に一度、インプラントのクリーニングに行っています。私はそんなに通えません」

インプラント治療を行う患者様からこの様な声をよく聞きます。

基本的にインプラント治療のメインテナンスは通常の歯と同じ3ヶ月に一度で大丈夫です。

ではどうして、2週間に一度のクリーニングが必要と言われるのでしょうか?

インプラントは天然の歯と形が若干違います。
よって、歯磨きが難しい形になっているのです。

では、当院ではどうして3ヶ月に一度でいいのでしょうか?

・当院では、歯を入れる前に仮歯を使用します。その仮歯の状態で適切に歯磨きが出来る形に調整します。

・使用するインプラントは歯の形に類似したインプラントを使用する為に、天然の歯とほぼ同じ形の歯をいれる事ができます。よって、天然の歯と同じようにメインテナンスを行う事が出来ます。
 

 
 
 

仮歯での調整

仮歯はどのような目的で使うと思いますか?

治療中、歯がないと恥ずかしいからでしょうか。実は、私たちは本物の被せ物を入れる前に仮歯を入れて、大きさや形を確認します。仮歯は歯の型を取って模型上で作っていきますが、実際にお口の中に入れてみると噛めなかったり、形が大きく不自然に見えてしまうことがあります。

仮歯での調整をせずに歯を入れてしまうと、本当の歯になってから様々な問題が生じます。

また、仮歯は本当の歯より柔らかい為、本当の歯が今後数年で起こる現象を1,2週間で教えてくれます。仮歯の状態での問題点を解決して初めて、本当の歯を入れる事ができるのです。

仮歯の調整をしない治療など考えられません。
 
 
 

骨が少なくてインプラント治療ができないと言われた方へ

 

 
当院は骨移植、骨増成を非常に得意としています。

口腔外科にて5年以上トレーニングを積んだドクターが手術を担当いたします。骨移植や骨増成は非常に高度な技術です。点滴治療や全身麻酔の知識がなければ、安全に行う事はできません。

「骨が足らない」「骨がない」とあきらめていた患者様は、是非ご相談下さい。