想像を超える可能性を実現
急速なデジタル技術の進展により、歯科においてもデジタル化に伴うデータ活用は目を見張るものがあり
必要不可欠になってきています。
デジタル化により、今までとは全く違う方法や高い精度で治療が行えるようになりました。
辛くない型取り
今までカブセ物の型取りというと、粘土のようなものを口の中に入れて固まるまで数分待って取り出します。経験のある方はご存知かもしれませんが、この型取り結構辛いんです…。
固まるまでの間に喉の奥に材料が流れ込んで、息が出来なくなるんじゃないかと思うくらい苦しかったり『おえっ』となってえずいたり。
しかし、デジタル化によりその辛い型取りも無くなりました。
3Dスキャナーで写真を撮るように口の中をスキャンして歯の形をデータ化します。
デジタルテクノロジーで精巧な作り
↑↑クリックで再生されます
歯型のデジタルデータを元に人工歯をデザイン。3Dプリンターや専用のマシンで作成。
出来上がりをコンピューター上でシミュレーションしながら、患者様のご要望にもきめ細かく対処できます。
そのスキマ、キケン
歯のカブセ物にとって一番大事なことは何と思いますか?
◾ 見た目の美しさ
◾ きちんと噛めること
◾ 壊れないこと
これらは全て大事で、患者様自身でも判断していただけるポイントでもあります。
しかし、最も重要なことがあります。重要にも関わらず患者様には判断しにくいという点でもあります。
それは【 歯と修復物の適合性 】歯とカブセ物との境目がいかに隙間なくぴったり合っているか?という点です。
〈隙間が空いているカブセもの〉
〈ぴったり合ったカブセもの〉
歯とカブセ物の間に隙間が出来ると、見た目が良くないだけでなく、そこからまた虫歯になってしまいます。
〈隙間が空いて虫歯になってしまった歯〉
そして治療を繰り返し、歯は弱っていき歯を抜くことは避けられません。
そうならない為に歯とカブセ物を隙間なく合わせることはとても大事です。
スキマを作らないための『 技 』
歯とカブセ物を隙間なく合わせることは大事だということはおわかりいただけたと思います。
では、なぜ大事にも関わらず隙間が空いてしまうのでしょうか。
隙間が開かないように治療してくれればいいのにとお思いでしょう。
隙間が開かないようにするには、細かい工程と技術、設備が必要なのです。
#1
肉眼で下処理せずに削る
#2
削った歯はそのまま、もしくは樹脂で蓋をしておく
#3
粘土のような材料で型取り
色を合わせることは出来ない。
銀色か白色。
#4
工場のようなところで流れ作業で作成する
#5
出来てきたカブセ物を調整してボンドでつける
#1
歯と歯茎の境目がわかるように歯ぐきの下処理をする
#2
マイクロスコープで細かいところを見ながら歯を削る
#3
仮歯を作り、削った歯にかぶせる
#4
歯をつけて実際に食事をしてみて問題がないか確認してもらう
#5
形や噛み心地など自然に近い状態になるまで必要に応じて仮歯を調整する
#6
歯と歯茎の境目がわかるように歯ぐきの下処理をする
#7
光学センサーでスキャンして型取り
#8
ご自身の歯の色とカブセ物の色をぴったり合わせるため写真を撮る
#9
最新デジタルテクノロジーで作成(クリックすると再生されます)
#10
出来てきたカブセ物の色や形に問題がないか仮合わせをする(試適)
#11
出来てきたカブセ物の噛み合わせを緻密に合わせていく。粉砕効率が高く、バランスの良い噛み合わせになるまで調整します。
噛み合わせはしっかり合わせないと歯周病や顎関節の異常をきたすので非常に大切です。
調整後、良質なボンドで接着します。
『 差し歯を入れる 』とひとくちに言っても全く違う作り方なのです。
隙間のできないカブセ物を作るには、工程が倍以上かかります。そしてそれなりの設備や技術が必要です。
時間や手間をかけた分きちんとした物が出来上がり長持ちするという訳です。